アルミ系材料

アルミ合金は軽量(比重2.7、鉄の1/3)であり、合金化により強度は600MPa(60kgf/mm2)まで向上しています。また、加工性、耐食性、熱伝導性、光反射性も良好であるため、航空機や自動車などの輸送機器、建築部材、熱交換器、化学工業部材として多く利用されています。さらに、電気伝導度も銅の60%以上もあり、電気材料としても適しています。ただ、アルミ合金自身は、傷がつきやすいとか、耐摩耗性には弱いという短所も併せ持っており、めっきではこうした短所を補うため、硬質の無電解ニッケルめっきが行われています。

分類 種類 特長 用途
非熱処理タイプ (1)純Al系   
A1050P~A1200Pまでの6種類
A1050(99.5%Al),A110(99%Al)

(2) Al-Mn系   
A3003P~A3105Pまでの6種類
A3003(Al-1.2Mn)

(3) Al-Mg系   
A5005P~A5086Pまでの10種類
A5056(Al-5Mg), A5086(Al-4Mg)
・強度80MPa(8kgf/mm2)

・強度 110MPa(11kgf/mm2)

・強度 200MPa(20kgf/mm2)
・インパクトケース、ヒートシンク

・アルミ缶、厨房機器、パネル, 配管材

・カメラ部品、複写機、構造用材、磁気ディスク
熱処理タイプ (1) Al-Cu系合金材}
A2004P~A2024Pまでの6種類
A2024(Al-4.5Cu-1.5Mg)

(2) Al-Mg-Si系   
A6061(Al-1Mg-0.6Si)

(3) Al-Zn-Mg系   
A7000系    
A7075(Al-5.6Zn-2.5Mg-1.6Cu)
A7N01(Al-4.5Zn-1.5Mg)
・ジュラルミン、超ジュラルミン(焼入れ・焼戻しT6処理)

・時効硬化処理  
耐食性,強度

・超々ジュラルミン  
強度が高い
・航空機、輸送機器、機械部品

・サッシ、オートバイ部品、スポーツ用品

・航空機用構造材、新幹線、車両、スポーツ用品

採用事例

アルミ系材料

アルミニウム製新幹線のぞみ